新卒採用③ 新卒衛生士を雇うメリットと注意点新卒採用はいつから動くべき?年間スケジュールの考え方

「新卒採用を始めたいが、いつから動けばいいのか分からないうちに時期を逃してしまった」という声は少なくありません。新卒採用は、中途採用とは時間軸がまったく異なります。今回は、養成校のスケジュールを踏まえた年間の動き方を整理します。
中途採用との時間軸の違い
中途採用は、欠員が出たタイミングで求人を出し、比較的短期間で選考から入職までを進められます。一方、新卒採用は、養成校の在学期間・実習・国家試験というスケジュールに合わせる必要があり、動き出しのタイミングを逃すと、その年度の採用機会そのものを逃してしまいます。まずは「新卒採用は前年から準備するもの」という前提を持つことが大切です。
一般的な年間スケジュールのイメージ
養成校や地域によって多少の違いはありますが、3年制の養成校を例にした一般的な流れは、おおむね次のようになります。
3年生になる前後(前年の春〜夏)
求人票の準備、養成校への挨拶・情報提供を始める時期です。すでに関係のある養成校であれば、この時期に求人票の提出など、翌年度の採用活動の意向を伝えておくとスムーズです。
夏〜秋(本格的な就職活動期)
多くの養成校で、この時期から学生の就職活動が本格化します。学校主催の合同説明会や、個別の医院見学が行われるのもこの時期です。医院として学生と接点を持てる、最も重要なタイミングといえます。
冬〜春(国家試験・卒業)
2月〜3月上旬にかけて国家試験が実施され、3月末に合格発表となります。内定した学生にとっては、入職を目前にしながら国家試験に向き合う、精神的な負荷が大きい時期です。
4月(入職)
合格発表を経て、いよいよ入職となります。国家試験に万一不合格だった場合の対応(入職時期の調整等)についても、事前に取り決めておくと安心です。
「気づいたら遅かった」を防ぐために

新卒採用でよくある失敗は、中途採用と同じ感覚で「欠員が出てから」動き始めてしまうことです。新卒採用は、実際に入職する1年近く前から動き出す必要があるため、日頃から養成校との関係を持っておくことが、機会を逃さないための鍵になります。特に、初めて新卒採用に取り組む医院ほど、「まだ先の話」と考えているうちに、生徒がすでに医院見学を終えていた、というケースも起こりがちです。
まずは「知ってもらう」ことから
今すぐ求人を出す予定がなくても、養成校に医院の存在を知ってもらっておくことには意味があります。見学の受け入れや、実習生の受け入れなど、採用に直結しない接点であっても、翌年以降の採用活動の土台になります。特に開業から間もない医院や、これまで新卒採用の実績がない医院は、まず「存在を知ってもらう」段階から始める必要があるため、他院より半年〜1年ほど早めに動き出すつもりでいるとよいでしょう。
年度によるスケジュールのずれに注意する
ここで紹介したスケジュールはあくまで一般的な目安であり、養成校ごと、また年度ごとに多少の前後があります。特に、学校の方針変更や、実習期間の調整などによって、就職活動が本格化する時期が数週間単位でずれることも珍しくありません。関係を持っている養成校がある場合は、その年の具体的なスケジュールを直接確認しておくと、動き出しのタイミングを逃さずに済みます。
複数年度を見据えたスケジュール管理
新卒採用に継続的に取り組む場合、単年度のスケジュールだけでなく、複数年にわたるサイクルとして捉えることも大切です。たとえば、今年の採用活動で得た学生からの反応や、養成校とのやり取りの記録を残しておくと、翌年度の準備をよりスムーズに進められます。「今年はいつ頃、学校からどのような案内があったか」「見学の申し込みはどのタイミングが良かったか」といった情報を院内で共有しておくことで、採用活動が属人化せず、担当者が変わっても引き継ぎやすくなります。
年間スケジュール表を作っておく
養成校ごとの主なイベント(説明会・見学受け入れ期間・国家試験日程など)を一覧化した年間スケジュール表を作っておくと、複数の養成校と関係を持つ場合でも、対応漏れを防ぎやすくなります。難しく考えず、カレンダーやスプレッドシートに主要な時期を書き込んでおくだけでも十分に役立ちます。
まとめ
新卒採用は、中途採用とは全く異なる時間軸で動く必要があります。夏から秋にかけての就職活動期を逃さないよう、前年の春頃から準備を始めることが理想です。次回は、この準備期間に具体的に何をしておくべきかを解説します。
新卒衛生士採用シリーズ(全8回)
- 新卒衛生士とは?基礎知識と採用市場での位置づけ
- 新卒衛生士を雇うメリットと注意点
- 新卒採用はいつから動くべき?年間スケジュールの考え方
- 新卒衛生士を雇う準備|求人・院内体制・教育の3つの軸
- 養成校との関係づくり、何から始める?
- 内定辞退を防ぐ、内定後のフォローの仕方
- 新卒衛生士の教育体制、プリセプター制度とは
- 新卒か中途か、自院に合った採用バランスの考え方
