新卒採用⑥ 内定辞退を防ぐ、内定後のフォローの仕方

新卒採用では、内定を出してから実際の入職までの期間が長く、その間に内定辞退が起こるリスクがあります。今回は、このリスクを減らすための、内定後のフォローの考え方を解説します。
なぜ新卒採用は内定辞退が起こりやすいのか

新卒の学生は、内定後も卒業までの期間、他の医院や進路について考え続けていることがあります。また、内定してから入職までの期間が長いため、「本当にこの医院でよかったのか」という不安が募りやすいという事情もあります。加えて、国家試験という大きな関門が控えていることも、学生の心理的な負担を大きくしている要因の一つです。
内定後にありがちな失敗
内定を出した時点で採用活動が完了したと捉え、入職日まで特に連絡を取らない医院も少なくありません。しかし、学生からすると、内定後に医院との接点が途切れてしまうと、「本当に歓迎されているのだろうか」という不安につながりかねません。内定は採用活動のゴールではなく、入職までの新たなフォロー期間の始まりと捉えることが大切です。
内定後のフォロー施策
定期的な連絡を絶やさない
メールや電話、可能であれば直接会う機会を通じて、定期的に接点を持つことが大切です。頻度は月に1回程度でも構いません。「気にかけてもらえている」という実感が、安心感につながります。
入職前の職場体験・懇親の場を設ける
内定後に、あらためて職場を見学してもらったり、既存スタッフとの顔合わせの機会を設けたりすることで、入職前から医院の一員であるという実感を持ってもらいやすくなります。
国家試験へのエールを送る
国家試験の直前期は、学生にとって最も不安の大きい時期です。「応援しています」という一言だけでも、医院からの気遣いが伝わり、関係性を保つきっかけになります。
入職後のイメージを具体的に伝える
入職後の研修スケジュールや、最初に任される業務など、具体的な情報を早めに伝えておくことで、学生は入職後の生活を具体的にイメージしやすくなり、不安の軽減につながります。
フォローのしすぎにも注意
フォローは大切ですが、過度に連絡を重ねると、かえって学生の負担になることもあります。学生の状況(実習や国家試験の勉強で忙しい時期など)に配慮しながら、無理のない頻度・内容を心がけることが大切です。
他院との比較検討期間にどう向き合うか
新卒の学生は、内定後も「本当にこの医院でよかったのか」と考え続けていることがあります。これは学生にとって自然な心理であり、無理に引き止めようとするのではなく、医院としての魅力や、入職後のイメージを丁寧に伝え続けることが、結果的に信頼につながります。内定を出した後こそ、医院側の対応が試されている時期だと捉えるとよいでしょう。
辞退の申し出があった場合の対応
十分にフォローしていても、辞退の申し出を受けることはあります。その場合、無理に引き止めるのではなく、学生の意思を尊重した対応を心がけることが、医院の評判を守ることにもつながります。養成校との長期的な関係を考えると、一つひとつの対応の丁寧さが、翌年以降の採用活動にも影響します。
フォロー担当を決めておく
内定後のフォローは、院長一人が抱え込むのではなく、日頃から連絡を取りやすいスタッフを担当として決めておくと、継続しやすくなります。特に、年齢の近い先輩スタッフが担当することで、学生も相談しやすくなり、入職後の関係づくりにも自然につながっていきます。誰がいつ連絡を取ったかを簡単に記録しておくと、フォローの抜け漏れも防げます。
フォロー内容の記録を残す
いつ、どのような連絡をしたか、学生からどんな反応があったかを簡単にメモしておくと、担当者が不在の際にも他のスタッフが対応でき、フォローの質を保ちやすくなります。特に複数名の内定者がいる場合は、一人ひとりの状況を把握しておくことが、きめ細やかな対応につながります。
入職直前の最終確認
入職日が近づいてきたら、初出勤日の集合時間や持ち物、当日の大まかな流れなど、実務的な情報をあらためて伝えておくと、学生の不安をさらに減らすことができます。細かい確認事項ではありますが、こうした一つひとつの丁寧な対応が、入職後の安心感につながっていきます。
まとめ
内定辞退を防ぐには、内定を採用活動のゴールと捉えず、入職までの期間も継続的にフォローすることが重要です。次回は、実際に入職した後の教育体制、プリセプター制度について詳しく解説します。
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